便秘ケア Calm Care
奥沢・自由が丘・九品仏・尾山台・田園調布から近い鍼灸整体サロンCalmです。
カームケア No.10
月1回(予定)ツボ・ストレッチ・お灸等を用いたお身体ケア情報を配信してまいります。
目次
便秘ケア
1. 便秘ってどんな状態?
便秘を日本内科学会では
「3日以上排便がない状態、または毎日排便があっても残便感がある状態」
と定義されています。
器質性便秘と機能性便秘
器質性便秘とは腸そのものの形に問題があるケースで便が出にくい状態になっている便秘です。
腸そのももが狭かったりリープや腫瘍によって便が通過しにくい等ですね。
機能性便秘とは腸の動きに問題があるケースです。
分類には3つあり、弛緩性便秘、けいれん性便秘、直腸性便秘があります。
運動不足や水分不足、ストレスの影響、普段から便をがまんしてしまうことで起こります。
参考文献:里村クリニック
今回Calm Careで取り扱うのは機能性便秘になります。
2. 自然療法による便秘改善
高繊維食の摂取で便秘ケア
食物繊維は便の体積を増やし、腸の動きを活性化させるため、便秘改善には欠かせません。
食物繊維を効果的に摂取しましょう。
適切な水分摂取で便秘ケア
水分は食物繊維と共に便の柔軟性を保ち、排便をスムーズにします。以下の方法で水分を効果的に摂取しましょう。
- 一日を通じて定期的に水を飲むことを心掛ける。
- 食事の前後に水を1杯ずつ飲む。
- カフェインやアルコールの摂取を控えめにし、水やハーブティーを選ぶ。
- 水分摂取を忘れがちな場合は、アラームやアプリを使って思い出させる。
意外と水分を取っているようで足りてないことは多いです。
一度に沢山の量を飲んでしまうと水中毒や尿の量が増えるだけになってしまうこともあるので
一回の飲料を少なくし、回数を増やすことで効果的に吸収することが大切ですよ。
3. 東洋医学的に便秘ってどんな状態?
主な原因は「津液の損傷」と「気虚による大腸の失運化」と考えます。
なんだか難しい用語が出てきました。
津液の損傷とは
体内の水分の総称を指します。現代で言う「体液」のこと(血を除く)
具体的には涙、唾液、汗、尿ですね。
余談ですが津液は「津」+「液」の合わさった単語で「津」はサラサラした体液、「液」はねっとりした体液です。
体液も陰と陽で分類されているのですね。
つまり、身体の中の水分が足りない!
汗のかきすぎ、水分摂取不足、辛いものの過食、多尿(糖尿病など)によって起こる便秘です。
気虚による大腸の失運化とは
気が不足している状態を指します。
私を含め皆さんが好きなパワーワード「気」ですね。
解釈は色々できるところですが、ここでは「体を巡る目に見えない温かいものの総称」としましょう。
逆に「体を巡る目に見えない冷たいものの総称」は「陰液」と言いまして、先程の津液に血を加えたグループです。
気は陽グループ、院液は陰グループの陰陽・表裏の関係になります。
そうなんです、皆さん。
東洋医学では血は陰であり冷たいものなんですよ。
血液の循環を良くして体を温める、ことは東洋医学では矛盾するのです。
気の循環を良くして体を温める、が東洋医学では正解なのです。
前置きが長くなりましたが、腸の気が不足すると大腸が冷える機能低下を起こします。
すると便秘になります。
気の不足の原因は多岐にわたります。現代的な解釈でも「元気がない」状態を想像すると、その原因は多岐にわたりますよね。
4.お灸で便秘ケア
気虚による大腸の失運化にスポットを当て、ツボをご紹介。
気が不足しているときは気を補うという「補気・補益」の作用があるツボを採用していきます。
さらに腸のある腹部で直接気を届けることを狙っています。
中脘(ちゅうかん)
みぞおちとへそを結んだ直線の中央
天枢(てんすう)
へその外2寸(指を横にして2本分)。
關元(かんげん)
へそから恥骨の間を5寸として、へそから恥骨に向かって3寸の位置。
これらのツボにお灸を熱さを感じるまで据えてください。
気が補充されくると腸が動いたり、ぐるぐる音がしたりするのを感じられます。
あとがき
東洋医学といいますか中医学の話を入れてみました。
便秘といえば漢方薬で「センナ」があります。
これは今回取り上げた「気虚」では使用してはいけないもの。
中国では「番瀉葉」といって瀉熱通便、つまり熱を取って(冷やす効果が高い)便を下す効果が強く「劇薬」に分類され、
虚弱な人や妊婦には禁忌とされているそうです。
体質を見定めて選びたいものですね。